2017年02月24日

『英文読解の透視図』テーマ43に関する覚書(その1)


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篠田重晃・玉置全人・中尾悟『英文読解の透視図』(研究社、2006年、第13刷、p.197)に次の英文が収載されています。


Television has opened windows in everybody's life. No newspaper has ever reached so many people and shown so clearly what was happening right now in their own country and everywhere else.


文法上、下線部の was happening は is happening に修正する必要があると思われます。


posted by 石崎 陽一 at 19:29 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

『英文読解の透視図』テーマ14に関する覚書


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篠田重晃・玉置全人・中尾悟『英文読解の透視図』(研究社、2006年、第13刷、p.54)に次の英文が収載されています。


Man is a history-making creature who can neither repeat his past nor leave it behind; at every moment he adds to and thereby modifies everything that had previously happened to him.


文法上、下線部の had previously happened は has previously happened に修正する必要があると思われます。


以下に上の英文の拙訳を添えておきます。


人間は歴史を作る動物であり、過去をくり返すことも、置き忘れることもない。たえず人間は、これまで自分の身に起きたことをみな、蓄積し、その結果それを変えてゆく。


(追記)

京都大学で出題された全文を以下に掲げておきます。

Man is a history-making creature who can neither repeat his past nor leave it behind; at every moment he adds to and thereby modifies everything that has previously happened to him. Hence the difficulty of finding a single image which can stand as an adequate symbol for man’s kind of existence. If we think of his ever-open future, then the natural image is of a single pilgrim walking along an unending road into hitherto unexplored country; if we think of his never-forgettable past, then the natural image is of a great crowded city, built in every style of architecture, in which the dead are as active citizens as the living. The only feature common to both images is that both are purposive; a road goes in a certain direction, a city is built to endure and be a home. The animals, who live in the present, have neither cities nor roads and do not miss them; they are at home in the wilderness and at most, if they are social, set up camps for a single generation. But man requires both; the image of a city with no roads leading away from it suggests a prison, the image of a road that starts from nowhere in particular, an animal trail.


posted by 石崎 陽一 at 19:21 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

2017年02月19日

何らかの理由で本来の姿かたちを失った物を表す(その2)


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『攻略! 英語リスニング』2015年4月号、Lesson 1 Chili con carne には、チリコンカンにまつわるさまざまな食物を表す名詞が登場します。


It's a spicy stew, usually with beef..., chili peppers, and beans. I usually add garlic and onions. Sometime a bit of cumin. Some people put grated cheese on top, sour cream maybe, and they eat it with crackers or corn chips or tortillas.


...back in the 19th century people combined dried beef, fat, salt and pepper, and chili peppers in chili bricks, which they added to boiling water.


先の記事で、

ある名詞が可算か不可算かは語によって決まっているのではなく、原形を留めているかどうかが可算名詞と不可算名詞の違いとして表れてくる

のだと述べましたが、この点から上例を眺めてみましょう。


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posted by 石崎 陽一 at 20:49 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

何らかの理由で本来の姿かたちを失った物を表す(その1)


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学習の便宜上、物の名前を表す語を名詞と呼び、可算名詞と不可算名詞とに分けて考えるのが習わしです。

一定の大きさや形を持ち、「1つ」「2つ」と数えられる物を表すのが可算名詞であり、

water のように、一定の大きさや形がないために個数では数えられない物を量として表すのが不可算名詞です。


では、皆さん、「卵」を意味する egg は可算名詞でしょうか、それとも不可算名詞でしょうか。


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posted by 石崎 陽一 at 20:30 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

2017年02月15日

But の直後のカンマ


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Gordon Taylor, The Student's Writing Guide for the arts and social sciences(CUP, 1989)に


But, by the time your reading and your writing are finished, prejudice and opinion must have been converted into a reasoned judgement, which might be significantly different from your initial reaction to the essay topic.(p.9)


'But', 'however' and 'yet' are the workaday signals of qualification, along with the stronger 'nevertheless', 'even so', 'notwithstanding', 'despite this', 'in spite of this', and so on.(p.101)


のように、一見、接続詞であるにもかかわらず But の直後にカンマが打たれているように思われるケースが見られますけれども、

1つ目の例では挿入句の開始を示すカンマであり、2つ目の例では3項目の列記に伴うカンマであり、なんら問題はありません。


posted by 石崎 陽一 at 20:47 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

2017年02月13日

大学入試センター試験(1987〜2014年度)英語語彙表


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大学入試センター試験の出題語彙を見ることは,日本の高校生の語彙力水準を推定する上で有効な手段になると言えるでしょう。とくに,大学での語彙指導を考えようとする場合,従来,どこまでを既習語彙とみなすかの線引きが非常に難しかったわけですが,本リストを活用することで,そうした判断に一定の目安が得られるのではないかと考えます。


…ということで、神戸大学の石川慎一郎先生のホームページにおいて大学入試センター試験(1987〜2014年度)の英語語彙表が公開されています。


posted by 石崎 陽一 at 23:16 | Comment(0) | 愛用の(学習用)サイト | 更新情報をチェックする

2017年02月12日

疑問詞 which と who / what との交代


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中山仁『ことばの基礎1 名詞と代名詞』(シリーズ 英文法を解き明かす − 現代英語の文法と語法@;研究社、2016年、pp.234-239)は疑問詞 which と who / what との交代をテーマに扱っています。


● 基本的に、特定の選択肢からの選択を問う疑問詞には which を用いる。

●「人」が選択肢の場合は who が用いられやすい。



と整理されており便利です。


posted by 石崎 陽一 at 16:59 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

配分複数と配分単数


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中山仁『ことばの基礎1 名詞と代名詞』(シリーズ 英文法を解き明かす − 現代英語の文法と語法@;研究社、2016年)を読み進めています。

英作文の授業準備に重宝する場面も多そうだなと感じました。

配分複数と配分単数について、『上掲書』(pp.115-8)に基づいてまとめておきます。


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posted by 石崎 陽一 at 16:49 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする

英文法道具箱(The Grammar Toolbox)


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ありがたいことに、一昨年の4月からNHKラジオテキスト『攻略!英語リスニング』(約4万5千部発行)において「英文法道具箱」と題する連載コラムを執筆させていただいてまいりました。


「英語の理解をさらに深める英文法」という視点から、レッスンに登場したフレーズや文章を取り上げて、

学習者の皆さんに知っておいていただきたいポイントや、多くの方がつまずきやすいポイント、疑問に思いそうなポイントについてわかりやすく説明しようと努めてまいりました。


年間で扱った文法項目をまとめたのが次になります。

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(クリックすると拡大します)


とかく誤解されることの多い英文法ですが、

私はこの連載を通じて

「英文法は英語学習にこう役立つ」

という視点を提供したいと考え、書き継いできました。

聴者の方のお役に少しでも立てるよう努めてまいりました。

おかげさまで、皆さまから好評を博することができましたけれども、残念ながら最終回を迎えることになりました。

『攻略! 英語リスニング』自体が、今年度をもって6年間の幕を閉じることになったそうです。


この3年間、ご愛顧いただきまして本当にありがとうございました。


(追記)

3年間分をまとめた一覧はこちら。

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(クリックすると拡大します)



posted by 石崎 陽一 at 10:56 | Comment(0) | 近況報告・雑感 | 更新情報をチェックする

「今後5文型について、その起源にも触れて書かれることがあれば、無視することは許されない英文法史上の事実」


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佐藤誠司・小池直己『「英語のしくみ」を5日間で完全マスターする本』(PHP文庫、2016年)は

不十分な知識を補完したり、不正確な知識を修正したりする(p.4)

のが目的であり、

その意味で、英語のプロ(たとえば英語教師)が読んでも役に立つはず

と自負する意欲作です。


同書のなかで、

日本の学校英語で昔から教えられている5文型は、イギリスのオニオンズ(Onions)という学者が考案したものです。(p.19)

と述べていますが、修正を要する記述と思われます。

(「アニアンズ」という表記のほうが一般的である点は措いておきます。)

と言いますのも、五文型の祖をアニアンズとする、如上の定説を覆す次の実証的研究が出ているからですね。


5文型の源流を辿る C. T. Onions, An Advanced English Syntax(1904)を越えて



(追記)

標題の文言は上記の研究(pp.458-9)より採らせていただきました。

なお、R.Huddleston and G.K.Pullum, The Cambridge Grammar of the English Language(Cambridge:Cambridge University Press, 2002, p.218)は

five canonical constructions

という名称で5文型と同じものを記述していることを申し添えておきます。


posted by 石崎 陽一 at 10:17 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする
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