2017年02月11日

英語教育における英語史の効用




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英語教育における英語史の効用について、Norbert Schmitt & Richard Marsden, Why Is English Like That?:Historical answers to hard ELT questions(The University of Michigan Press, 2006, p.D)より備忘のため書き留めておきます。


Perhaps you have found yourself confronted by awkward questions from your students such as:

● Why is night spelled with gh?
(中略)
● Why does English have so many synonyms like intelligent, clever, astute, and bright?

You may have found yourself at a loss for satisfactory responses, and you may have had to provide vague answers, such as "That's just the way it is." Luckily, there are historical answers to these questions.(中略)

We believe students long for good explanations for these quirks and exceptions [= the quirks and exceptions in English that can be explained on a historical basis] and appreciate it if you can give them concrete reasons for their existence. Pedagogically, the explanations are not guaranteed to help your students learn English any faster, but at a minimum, we feel that they can help alleviate their frustration with some of the seemingly unreasonable aspects of the language, and, as a result, maintain their motivation and interest. At best, the explanations may help your students to a more informed understanding of the English system and may actually facilitate their learning.



(追記)

渡部昇一・江藤裕之・平岡弘章『グローバル・エリート教育』(PHP研究所、2016年、pp.115-20)所収、特別鼎談〈教育・留学の意味を考える〉より、平岡弘章先生(清風中学校・高等学校副校長)の御発言を引きます。


アメリカで英語をネイティブに習っていたときのことです。

常々疑問に思っていたことがあり、ネイティブに尋ねてみました。

(中略)

すると、彼は半ばあきれたようにこう答えました。

「君は大きな間違いをしているようだ。今なら間に合うよ。幸い君はアメリカに来たばかりだし、そんなバカな考えは早く忘れてしまいなさい」。さらにこう続けました。「どうして空は青いんだい?」両腕をしかたなさそうに広げながら、「同じことだよ。説明なんてできない」。そう言って話は終わりました。

アメリカ滞在中にほかのネイティブにもいくどか同じ質問をしてみましたが、答えはほとんど同じでした。

冗談じゃない。日本で自分の専門分野で飯を食っている者が、その説明として「空は青いから青い」と片づけてしまえば、たちまちその職を失うことになるだろう。私の抱く疑問はそんなにおかしなものだろうか……。

(中略)

私にしてみれば、英語をより理解するためには、丸暗記でなく、少しでもネイティブに近い感覚で言葉の持つニュアンスをつかむことが必要だと考えていたからです。

(中略)

今の日本の社会で英語を習得するには、その英語を教える側の人間がよく理解し、その理解を深く噛み砕いて与えること。(中略)

教える側が英語をよく勉強していることこそが、日本の英語教育の要となります。(中略)あますところなく分析し、勉強し、自信を持って教えるべきです。(中略)

生徒が疑問に思ったこと、興味を持ったことに真摯に向きあい、それに応え、理解と興味を持たせるのが、教師の大きな役割だと思うのです。



posted by 石崎 陽一 at 20:33 | Comment(0) | 英語史的な説明 | 更新情報をチェックする
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