2016年05月15日

大学生による授業見学を終えて(その2)


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次も同じく、コミュニケーション英語Uの授業へのリアクションです。


Cutting Edge 1(エミル出版;Chapter 11)の解説授業だと思っていましたが、先生の最初の一言で予想を完全に裏切られました。「この文章は研究者が書いたものです。この研究者の研究テーマはどこに書いてあったと思いますか?」という発問は、生徒を授業に引きつけるだけでなく、英文の大意をつかむという英文読解の最も重要なスキルを養う、非常によく練られた発問だと感じました。私も含めて生徒は一度読んだ英文を、もう一度異なる角度から読み直すことを通じて、英語の奥深さに気付くことができ、生徒の知的好奇心をくすぐる最高の導入だと思いました。

その発問に対する答えを提示するときも、ただ解答を生徒に与えるだけではなく、より深い学びへとつながる知識とともに提示していて素晴らしいと思いました。具体的には、発問に対する答えである ”What makes people feel free?” を「研究のテーマは疑問文で提示されることが多い」という一言を付け加えて解説することで、生徒がより納得でき、類題に対する応用力が身につくと思います。「解答」ではなく「解法」を教えることの大切さに改めて気付かされました。

本文の音声をチャンクごとに切って和訳していくのは、まるで同時通訳を聞いているみたいでした。意味のかたまりごとに切っているので、文字情報を目で追いながら、ネイティブの音声と和訳の2つを同時に確認することができ、非常に理解しやすかったです。これはぜひ自分の授業にも取り入れようと思います。

板書も思わず「そんな手があったか!」と手を打ちたくなるようなわかりやすさでした。視覚的に整理することで、英語が苦手な生徒でも内容がすっと頭に入ってくる、素晴らしい板書でした。自分だったらどんな板書をするか考えていましたが、2つの「選択肢」をふた手に分かれた「道」になぞらえて表現するなど思いもつきませんでした。私も先生のような「ひと目でわかる板書」を目指して教材研究をしっかり行っていこうと思いました。

先生の授業は「複数形の名詞の前に the をペタッと貼るとそれら全部を表す」などの文法・語法に関する豆知識がふんだんに盛り込まれていて、自分を含め英語が得意だと思っている生徒でも飽きのこない授業だったと思います。「教師はなんといってもその教科の専門性が第一」だと言われる理由が、先生の授業を受けてよくわかりました。教師の教科に対する知識量は、生徒からの信頼を勝ち取るための重要な武器になるということを学びました。



posted by 石崎 陽一 at 22:03 | Comment(0) | 日々の授業 | 更新情報をチェックする
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