2015年12月28日

外国語が身につくということは、本人の体質が変わること、精神的なものがそれだけ外国人になること


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鈴木孝夫『鈴木孝夫の曼荼羅的世界 − 言語生態学への歴程』(冨士房インターナショナル、2015年、pp.314-5)にビートたけしさんと鈴木孝夫さんの対談が掲載されています。

備忘のため書き留めておきます。


たけし 言葉と文化は密接に結びついているから、もし日本人でも子どもの頃から、アメリカンスクールに通って常に英語で話したりすると、思考回路も変わってくるんでしょうね。

鈴木 もちろん変わりますよ。ですから、英語を勉強するというのは、両刃の剣だと私は言っているんです。すごく危険なことなんです。外国語を勉強することは、実は魂を取るか取られるかの真剣勝負。それを知らないで、自分の母語プラス外国語がつくと思ったら間違い。外国語が身につくということは、本人の体質が変わること、精神的なものがそれだけ外国人になることで、世界の見方が変わるわけです。外国語がうまくなればなるほど、体質が外国人に近づいていく。冬虫夏草という漢方薬があるでしょう。セミなどの昆虫の幼虫にキノコが生えて、いつの間にかキノコに栄養を吸われてしまう。それと同じで外国語がうまくなると、母語がよほど強くない限り、そちらに魂を取られてしまうのです。

たけし そちらに精神が支配されちゃうわけですね。

鈴木 支配されてしまえば、二流、三流の外国人が誕生するだけ。(中略)経済的弱者、政治的弱者は多くの言語を学ばないといけない。ヨーロッパでも、アメリカでも、強い国の人はあまり外国語ができませんよ。

たけし たしかにそうですね。

鈴木 アメリカ人は世界でいちばん強い国だから、アメリカ人は最も外国語ができません。だって、相手が英語を使ってくれるのですから。逆に、ヨーロッパでもハンガリーやフィンランドは、ロシア語も話せないと飯が食えない。ドイツ語だって、その一つの言語だけでは、商売にならないわけです。

たけし ユダヤ人が言語に強いのも、そうなんでしょうね。


posted by 石崎 陽一 at 17:08 | Comment(0) | 最近読んだ本からの気づき | 更新情報をチェックする
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