2014年08月10日

You never can tell.


PAK56_gatebkaranotoukyou500-thumb-260xauto-2874.jpg



大塚高信『英文法点描』(篠崎書林、1956年、pp.179-81)より備忘のため書き留めておきます。


Never という否定の副詞は、その弟分でしかも最も普通な not と同様に、述語動詞が「助動詞+動詞」の場合には、その中間に置かれるものである。(中略)

ところが、Wyld の Universal Dictionary で “never” の所を引いて見ると、文例として it is never used now;never has been used before or since;never will be used again があがっている。(中略)

何故 Wyld の文例に never が前に出たものがあがっているのか。それは never used now に対照して「今から前にも…でない」「今後二度と…ない」ということを示す表現で、話者には “non-use” の観念のほかに、「過去」「未来」という「時」の観念が強烈なのである。だから、before とか again という時の副詞に stress が置かれて発音される。これが極端になると、Europe never has been and never will be under the domination of the sergeant-major.(ヨーロッパはその準尉の配下に置かれるようなことは今迄もなかったし今後もないだろう)のような文章になり、has been, will be にも stress が置かれるようになる。

つまり、Wyld の用例では、never という副詞が前に来ることによって、否定の意味が強められると同時に、has been によって表される「過去の経験」、will によって表される「未来」が強調されているのである。発音上の stress は、上述の如く never と before, never と again にあるが、場合によっては(二者を対照させていう時)、has been, will be に特別に強い stress を置くこともある。Never に強勢のあることは、何れの場合も同様である。

正常の語位に変化が起こると、そこに聴者の意識が集中され、その場にある語が強められるのは、考えてみれば理の当然である。(中略)Shaw の劇に “You Never Can Tell” というのがある。(中略)これは正常の語位を never が乱すことによって音調のリズムを整えるから、you can never tell といえない。それというのも、never に強勢を与えなければ、この表現の意味がシックリしない所に究極の原因があるからである。



(追記)

金口儀明『現代英語の表現と語感』(大修館書店、1977年、p.75)にも言及があります。


posted by 石崎 陽一 at 11:45 | Comment(0) | 発音・アクセント・文字(の指導) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
ページトップへ戻る