2014年01月13日

ギリシャ語の影響(その1)


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ギリシャ借用語については、宗教用語の他、ラテン語あるいはフランス語を通して間接に借用されたものが多いです。

ラテン語経由のギリシャ語には、英語の第一歩でお世話になる alphabet, comma, colon, hyphen をはじめとして、

history, philosopher などの学術用語、

theater, drama, scene, chorus 等の演劇用語、

lily, rose, anemone, hyacinth [háiəsinθ] 等の花の名前、

orchestra, barytone 等の音楽用語、

その他 asphalt, camera, energy, typhus [táifəs] (チフス)など日本語になっている語も多い。

フランス語経由の語にも、atom, ink, academy, type, melon, tragedy, rheumatic 等、良かれ悪しかれ我々に関係の深い語がたくさんあります。

ギリシャ語がラテン語に入るときには、一定の法則による変形を受けました。

例えば、ギリシャ語の <u> はラテン語の <y> となり、<k> は <c> となり、その <c> は後に [e] または [i] という発音の前では [s] と読まれるようになりました。

ギリシャ語の kuklos がラテン語で cyclus となり、それが英語で cycle となっているのは、この法則によるものです。

ところが、ここにもまた例の復古思想(記事はこちら)が作用して、なるべく綴り字をギリシャ語に近づけようとする傾向が現れました。

「シネマ」に対して「キネマの天地」など「キネマ」があるのは、cinema よりも kinema の方がギリシャ語に近いという pedantic な思想から生じた混乱でしょう。

Fowler は、これは cinema-tograph の略だから当然 cinema と言うべきであり、またそのほうが more handy だと言っています。


posted by 石崎 陽一 at 00:00 | Comment(0) | 語彙の学習・指導 | 更新情報をチェックする
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