2013年08月10日

日本では何語を用いて学校教育をしているのか


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村田聖明『[続]ひとりぼっちの英語人生』(日本英語教育協会、1984年、pp.16-7)より備忘のため書き留めておきます。


先年ニューデリーで開かれた、ある国際会議に参加して、インドの若いインテリと日本の教育制度について話をしていた時のことである。彼が What medium of instruction do you use? という質問をした。

私は一瞬、彼は何を言おうとしているのかと戸惑ったが、これはいうまでもなく、

「日本では何語を用いて学校教育をしているのか」

という意味である。この質問は、戦後独立したアジアやアフリカの諸国が直面している、われわれ日本人の考え及ばない種類の「国語問題」を示唆するものである。

一口にいうならば、これらの旧植民地諸国では、外国人、特にかつての支配者との間に、通信上の問題はないに等しい反面、民族固有の言語を国語として制定し、その普及と実用化を図る上に、多大の困難に遭遇しているのである。

それにひきかえ、わが国は、かつて一度も西欧諸国の植民地であったことがないために、国民全体の外国語の駆使力は、アジアの他国に比べて甚だしく劣っているといえる。



posted by 石崎 陽一 at 22:07 | Comment(0) | 印象に残ったこと | 更新情報をチェックする
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