2013年05月31日

「to one's +感情を表す名詞」の型


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「to one's +感情を表す名詞」の型は

「誰々が何々したことに(は)」と訳す

と教わることが多いですね。


Much to my surprise, my sister felt bored with the concert that evening.(大変驚いたことに、妹はその晩そのコンサートに退屈していたのだった)


しかし、よく考えてみますと、

前置詞 to は to の後にくる語句の表す内容に行き着くこと(または行き着いたこと)を表しますので、

「to one's +感情を表す名詞」の型はことの「結果」を表す副詞句として使われていると考えてよさそうです。

そして、ことの「結果」を表すのでしたら

「妹がその晩そのコンサートに退屈してたと知って、僕はひどく驚いた」

といった訳出も、当然、可能でしょう。

こう訳すほうが日本語として自然な場合も多いです。


(追記1)

「大変」と、程度を表したいときは、上例のように、much を「to one's +感情を表す名詞」の直前にかぶせる点にも注目しておきましょう。

ちなみに、感情を表す名詞の前に great を置いて「to one's great +感情を表す名詞」と表現することもできます。


(追記2)

「to one's +感情を表す名詞」の型で用いる、感情を表す名詞には、他に

joy(喜び), relief(安心), sorrow(悲しみ), disappointment(失望), regret(残念) など

があります。

なお、ジャン・マケーレブ・岩垣守彦『アメリカ人語 PART 2 − 微妙な、ほんとに微妙な英語感覚』(読売新聞社、1988年、p.227)では、「うれしいことには」の英訳として

To my joy という表現もありますが、どういうわけかあまり使いませんね。joy という単語が短いので、口調を整えるせいだと思いますが、to my great joy とか to my everlasting joy と言えば自然な感じになります

との指摘がなされています。


(追記3)

「to one's +感情を表す名詞」の型で one's の位置に everyone などの名詞を使いたい場合は

「to the +感情を表す名詞+ of 誰々」の型を用います。

To the surprise of everyone, Tom and Mariko got engaged only 10 days after they first exchanged name cards at a Christmas party in Japan in 1990.
(誰もが驚くことですが、トムと真理子は、1990年、日本で開かれたクリスマスパーティーで名刺を交換してから、わずか10日後に婚約したのでした)


「of 誰々」により所有格を代用し、所有格のあった跡地に the を入れた形です。


(追記4)

ことの「結果」を表す前置詞には、他に into がありますが、into は、change, divide, turn, translate など、一定の動詞に付いてその行為や変化の結果を表すのに用いられます。


(追記5)

ジャン・マケーレブ・岩垣守彦『アメリカ人語 PART 2 − 微妙な、ほんとに微妙な英語感覚』(読売新聞社、1988年、p.226)では、

I was surprised that the door opened noiselessly.

よりも

To my surprise, the door opened noiselessly.

のほうが驚きが強調された感じになり、さらに調子を強めた表現として

What to my surprise, the door opened noiselessly.

が挙げられています。


posted by 石崎 陽一 at 22:16 | Comment(0) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする
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