2012年10月12日

except と except for の使い分け


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通例、except は all, no, any, every などの付いた(代)名詞や always, seldom など頻度の副詞との呼応で使われます。

War is lacking in all sentiment except hate.
(戦争には憎しみ以外のすべての感情が欠けている)

No one except Tom could solve the problem.
(トムを除いては誰もその問題が解けなかった)

It had no effect except to make him angry.
(それは彼を怒らせた以外には何の効果もなかった)

There's nothing you have to do except to check the data evry hour.
(1時間ごとにデータを確認する以外は何もする必要はない)


前に本動詞の do がある場合には to が省略されることがあります。

He did nothing except(to)sit and watch television yesterday.
(彼はきのうは座ってテレビを見る以外何もしなかった)

You can take any bus except number 3.
(3番以外のバスならどれに乗っても大丈夫です)

This store is open every day except Monday.
(この店は月曜を除いて毎日営業している)

Mary is always at home except in the moraning.
(メアリーは午前中を除いていつも家にいる)

Mary is always at home except when she is out shopping.
(メアリーは買い物に行っているときを除いていつも家にいる)

The manager seldom praises players, except some exceptional ones.
(例外的な選手は除いてその監督は選手をめったに誉めない)



このように、通例、except は、除外する対象と同等のものが(all, no, any, every などの付いた(代)名詞や always, seldom など頻度の副詞など)前の語で示されている場合に用いられます。

この意味で、except のまとめる句は語修飾に使うと言えるでしょう。


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一方、通例、except for は、除外する対象と同等のものが前の語で示されていない場合に用いられます。

except for が使われるのは、文全体に対して但し書きをする場合と言うことができます。


The office was empty except for an old desk in the corner.
(事務所は隅の古い机を除けばからっぽだった)

Your composition is well written except for a few spelling mistakes.
(綴りの間違いが少しあることを除けば君の作文はよくできている)

I feel fine today except for a slight headache.
(少し頭痛がするのを除いたらきょうは元気です)

I like this apartment except for the fact that the rent is a bit high.
(家賃が少し高い点を除けばこのアパートが気に入った)



except for のまとめる句は文修飾に使うと言えるでしょう。


(追記1)

「通例、except は、除外する対象と同等のものが(all, no, any, every などの付いた(代)名詞や always, seldom など頻度の副詞など)前の語で示されている場合に用いられます」と記しましたが、

除外する対象と同等のものが前の語で示されていない場合でも except が用いられる場合があります。

Don't call me except in emergencies.
(緊急時を除いて電話はしないように)

He doesn't usually talk much, except with a few close friends.
(彼は親しい友達以外とはあまりしゃべらない)

I don't cook except once in a while.
(私はたまでないと料理をしない)

Please volunteer to help us except when you are not well.
(調子がよくない時以外はボランティアとして私たちを手伝ってください)


これは、except for を前置詞や接続詞の前で用いないことによります。


(追記2)

except のまとめる句は語修飾に、except for のまとめる句は文修飾に用いられると記しましたが、except の代わりに except for が用いられることがあります。

I like all sports except for swimming.
(水泳以外どんなスポーツも好きです)


この場合は文修飾的に使われていると考えればよいでしょう。

しかし、except for の代わりに except が用いられることはありません。

(×)I've cleaned the house except the bathroom.
  (トイレ以外は家の掃除をした)



(追記3)

本記事の執筆にあたり、以下の文献・辞書を参照しました。例文の多くもこちらより採らせていただきました。

小西友七編『現代英語語法辞典』(三省堂、2006年、p.230)
『アンカーコズミカ英和辞典』(学習研究社、2008年、p.625)
『ウィズダム英和辞典』(三省堂、2003年、pp.682-3)
『オーレックス英和辞典』(旺文社、2008年、p.623)
『Eゲイト英和辞典』(ベネッセコーポレーション、2006年、pp.558-9)
『ウィズダム和英辞典』(三省堂、2007年、pp.1391, 1652)
『ニューアンカー英作文辞典』(学習研究社、1993年、p.622)


(追記4)

本記事の執筆後、松井孝志先生より、金子稔『現代英語・語法ノート』(教育出版、1991年、pp.96-100)に詳述のあることをご教示いただきました。また、松井先生の運営されているブログ(「present company excepted」)でも取り上げられています。ともに、極めて有益です。


(追記5)

except, except for, save, but, other than などの語法について、小西友七『英語シノニムの語法』(研究社、1976年、pp.171-6)に詳述があります。


(追記6)

下永裕基『基礎から押さえる 英語の構文100』(旺文社、2006年、p.111)にも簡潔ながら有益な言及があります。


posted by 石崎 陽一 at 17:56 | Comment(4) | 文法・語法ノート | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
石崎先生も既に目を通されているかと思いますが、except とexcept forの語法に関しては、金子稔『現代英語・語法ノート』(教育出版、1991年) のpp.96-100 に諸辞典から引用された用例と、金子先生の考察とが記されています。
拙ブログで、この項を扱った際 (このコメントのリンクが当該頁になるように張ってあります) も金子先生の考察を参考にしています。
私自身が英語で書く際も、ともすれば、exceptを使うべき所にexcept forを使っていたりするので、「ミスしたくない意識」が働くと、except forを選んでしまうのかな、という思いもあります。
Posted by 松井孝志 at 2012年10月14日 16:54
松井先生。ご教示ありがとうございます。金子先生のご著書は見ておりませんでした。早速先生のご論考と併せ読み、その思考の深さに唸っているところです。再度、頭の中を整理します。
Posted by 石崎 陽一 at 2012年10月14日 17:42
調べもので検索するとこちらのサイトがよく検出され、参考にさせていただいております。
追記2で提示された "I like all sports except for swimming." についてですが、わたしはこうとらえております。
各競技の上位概念として sports をとらえた場合には、swimming はその一部分となるので "except for" が用いられる。
一方、sports と言えば当然に個々の競技が念頭に置かれた場合、swimming は同種のものとなるので "except" が用いられる。
発話者が事態をどうとらえているのかがことばとしての表われ方に反映すると思っており、このようなとらえ方をしております。

ところで、当方の現在の興味は「なぜ for という前置詞が選ばれ、使われているのか」ということにございます。その点につきましてなにかご教示いただけますことはございませんでしょうか。感覚的なものでも結構ですので、お示しいただけますことがおありでしたらお願い申し上げます。
Posted by KIC at 2015年09月08日 13:16
KIC さま。コメント深謝です。「なぜ for という前置詞が選ばれ、使われているのか」という疑問につきましては、クエスチョン・ボックスシリーズ第]U巻・話法・語順・否定篇(大修館書店、1964年、p.132)に、「except for ... の for は、but for ..., had it not been for ... などの for と同じく、Indicating the presence or operation of an obstacle or hindrance. 〔OED〕 に当たるものでしょう」という指摘があるのが参考になるかもしれません。
Posted by 石崎 陽一 at 2015年09月08日 22:40
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