2012年07月31日

形態に関わらず終始相と捉えるべき場合


DSCN0482.JPG


たとえば stand という動詞は

Stand up.

のように瞬間的な動作を表す場合と

A tall tree stands in front of the house.

のように継続する状態を示す場合とがあります。

このように、動詞の表す動作・状態には、瞬間的であるとか継続的であるというような、種々の様態・性質があります。

こうした様態・性質(またはその様態・性質を示す文法形式)を文法用語で「相(aspect)」と呼んでいます。

(「相(aspect)」は「手相」「人相」というときの「相」と同じで、字義通りには「姿・形」のことを指します。)

動詞そのものが表す相としては起動相、瞬間相、継続相、終始相などがあり、文法形式としては完了相と進行相とがあります。


さて、ここで終始相の場合に話を限ります。

通例、終始相には動詞の定形(finite form)が用いられ、その動詞の全般的な内容を含みます。

しかし、たとえば

Barking dogs seldom bite.

の barking は明らかに「吠えている犬」ではなくて「吠える犬」であるべきです。

これは現在分詞という形態に関係なく終始相と捉えるべき場合です。

進行相ではなくて終始相であると言わなければならないわけです。

では、

a rolling stone

の rolling についてはいかがでしょう。

この場合、ときには進行相で、ときには終始相です。

(「転がっている石」と「転がる石」の違いです。)

A rolling stone gathers no moss.

の rolling は終始相と解すべきですよね。

類例として、

flying fish
flying disk


における flying も終始相です。

英文解釈上、形態に関わらず終始相と捉えるべき場合があることに注意が必要です。


(追記1)

finite form(動詞の定形、定形動詞)とは、文中で述語動詞として用いられるときの動詞のことを指します。

(追記2)

本エントリーの執筆に際し、以下の文献を参照しました。

『英文法小辞典』(北星堂、1991年、p.317)
『英文法辞典』(培風館、1965年、p.75)
『特製版 英文法シリーズ 第二集』(研究社、1965年、p.pp.84-5)


posted by 石崎 陽一 at 14:04 | Comment(0) | 読解の学習・指導 | 更新情報をチェックする
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