2012年07月28日

Œconomy に見られる合字(連字)Œ について


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18世紀イギリスの日刊新聞 The Spectator の創刊号(1711年3月1日(木)付)を読んでいます。

Addison が The Spectator Club 同人を代表して新聞発行の趣意を述べ、兼ねて自己紹介をしている箇所です。Batchelor, publick, smoak, Artizan など当時の書字法の実態が伺い知れて興味深いのですが、


I am very well versed in the Theory of an Husband, or a Father, and can discern the Errors in the Œconomy, Business, and Diversion of others, better than those who are engaged in them;....(施線は現筆者による。)


この一節中の Œconomy に見られる合字(連字)Œ について、大塚高信編『英語慣用法辞典』(三省堂、1961年、pp.651-2)の‘Ligature’の項より備忘のため引いておきます。

(なお、Ligature は double letter とも言い、2字以上を1本に鋳造した活字のことです。)


æ, œ(Æ, Œ)は一般的には二重母音の1種と考えられているが、その発音[OE ではそれぞれ a と e の中間音、ó の i-umlaut, ModE では[iː];[iː](または[e])]からいって二重母音ではなくて短母音である。この æ, œ は発音も同じであり、あるタイプの活字では相互に非常に似ていて植字工がよく混同する。そこで、⑴普通の語で綴りが二重字と単一の e との間を動揺しているものは、e と綴ったほうがよい:phenomenon, pedagogy, medieval[英国よりも米国にこの傾向が強い]。⑵まだ⑴の段階に達していないか、あるいは何かの理由でその段階に達しえない語については、æ, œ よりも ae, oe を選ぶ:Caesar, Oedipus.


(追記)

慶應大学の堀田隆一先生が運営されている「hellog〜英語史ブログ」は日頃から多くを学ばせていただいているウェブサイトです。

以下の関連記事も勉強になります。

ギリシア・ラテン借用語における

ギリシア・ラテン借用語における

digraph の問題(1)

digraph の問題(2)



posted by 石崎 陽一 at 07:19 | Comment(0) | 今日知ったこと、得たこと | 更新情報をチェックする
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