2012年07月27日

多義語の動詞の虚字化


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小西友七『英語のしくみがわかる 基本動詞24』(研究社、1996年、p.1)より備忘のため書き留めておきます。(太字は原文のママ。)


多義語の動詞は、極端な場合、例えば get rest(=rest、休む)、get a look(=look、ひと目見る)、have got(=have)のように、まったくその意味を失って虚字化し、ただ動詞であるということを示すだけのことがあります。


(追記1)

柏野健次『英語語法レファレンス』(三省堂、2010年、p.328)では「軽動詞(light verb)」という項目が立てられ、「あまり情報量を持たず、意味的に軽いことから、こう呼ばれる」とされています。黒川泰男『英文法の基礎研究−日・英語の比較的考察を中心に−』(三友社出版、2004年、pp.31-3)では「talked よりは had a talk のほうが、また lunched late よりは had a late lunch のほうが、英語としての自然さを持っていると考えられる。「S+V+O」はいかにも安定した文型であるからだ」という見解が示されています。

(追記2)

John Sinclair ほか編・吉田正治訳『コリンズ・コウビルド英文法』(研究社、2009年、pp.280-2)では「脱辞書的動詞(delexical verb)」という項目が立てられ、give, have, make, take, do, hold, keep, set を挙げ、「最初の4語はこの用法で非常によく用いられる」とし、「脱辞書的動詞の後に名詞句を従える」「脱辞書的構造を用いるかどうかが外国人の英語の流暢さを表すものになっている」と指摘しています。また、look と have a look at を挙げ、前者のように動詞を用いた場合は「見るという行為に焦点が絞られている」のに対して、「脱辞書的構造で名詞を用いる場合は、出来事を、つまり、完結されたものを述べていることになる」と指摘しています。さらに、She screamed. と She gave a scream. を挙げ、前者は記述している出来事が短かったことを示唆しないが、後者は短いきゃっという悲鳴がひとつ聞こえただけという印象を与えることが可能であると述べています。そして、He glanced quickly and furtively round the room. という言い方はぎこちなく不自然に感じられ、He gave a quick furtive glance round the room. のように名詞の前に形容詞を用いてさらに詳細な情報を加えるほうが多いとしています。なお、脱辞書的動詞とともに用いられる代表的な名詞がそれぞれリストアップされており、便利です。



posted by 石崎 陽一 at 17:31 | Comment(0) | 読解の学習・指導 | 更新情報をチェックする
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