2012年01月08日

試験は血まみれ


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試験というのはどんなときに受けても苦しいものに変わりはありません。特に大学の学年末試験ともなると大変です。

というのも、試験問題のほとんどが、あの実にイヤな記述式という代物だからです。

○×式、選択式ならある程度の知識と勘があればだいたいの問題は解けるものですが、この記述式というのは少し違います。

たしかな背景的知識と、思考力、発想力、簡潔な文章を作成する力が必要で、その上時間がかなり限られています。

特に外国人の先生の試験となると、もう地獄でした。

それに一夜漬けなどほとんどできないに等しく、

日頃からノートをきちんと取り、本をたくさん読み、問題意識をもって物事を考えながら準備していないと、

試験場では隣の学生の走らせる鉛筆の音を子守歌にして眠るか、壁のシミのパターンを研究しながら1時間半を過ごすことになります。

奨学金受給の有無は成績次第でしたから、苦学生の私にとって試験は一大事でした。


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ですから、必死になって勉強をするのですが、いくら勉強していても不安はなくならないもので、試験の2週間ほど前から極度に緊張した生活が始まります。

そして緊張感が高じてくると思わぬ事態を引き起こす場合があります。

私の場合もそうでした。

年明けの試験に向け、例によって数週間前からかなり緊張していて、あと数日で最初の試験が始まるというとき、その緊張が限界点に達しました。

最近と同じく寒い日の早朝、新聞を配達し終えて専売所のシャワールームで汗を流しているときでした。

いつもと同じように最初に髪の毛と身体を洗いました。洗顔のあと石鹸を洗い流したのですが、顔がまだ何かヌルヌルするのです。

石鹸が十分に落ちていないのかと思いましたので、もうしばらく洗い流していたのですが、一向にヌルヌルが取れません。

おかしいと思って目を開けたら目の前に一面血の海が開けているではありませんか。

どうも、緊張と寒さのため血管が弱くなり、そこでシャワーを浴びたので、鼻血が吹き出したのだと気づきました。

気はついたのですが致し方ありません。

天井を見ながら身体についた血やシャワールームいっぱいの血を洗い流し、天井を見ながらタオルで身体を拭き、天井を見ながら自分の部屋へ駆け込んでティッシュを鼻に押し込みました。

まさしく「上を向いて歩こう」です^^;


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実際には慌てて走ったのでしたが、浴室の天井、廊下の天井と、今まで気にも留めなかったものをあのときほどきちんと見たことはありませんでした。

一つ新しい視点が与えられたような気持ちになって喜んでいました。

少々悲惨な状況に置かれていたにもかかわらず、頭の中ではあまりそれを感知していない。

たぶん大量出血のため意識が朦朧としていて、通常の精神状態ではなかったのでしょう。

貴重な経験には違いありませんが、恐ろしいことです。

この「教育者的」鼻血には数日後にもう一度見舞われることになります。

試験には何とか好成績を収めることができましたが、試験準備のため何週間も緊張し、鼻血を吹くのはもうこりごりです。


posted by 石崎 陽一 at 17:10 | Comment(0) | 思い出話 | 更新情報をチェックする
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