2011年09月19日

英文法・語法1日1題【上級編・動詞048】


英訳として文法上正しくないものを1つ選びなさい。
048. ついさっき息子が書斎に入ってきた。
(a)My son entered my study just now.
(b)My son entered into my study just now.
(c)My son came in my study just now.
(d)My son came into my study just now.



【解答】はこちらを右方向にドラッグ → (b)



【解説】

「どこどこに入る」と、移動や入学を表す場合、enter は他動詞として使うのでした。

The train entered a long tunnel.
(列車は長いトンネルに入った)


(×)enter into

よって、(a)は正文、(b)は誤文です。

なお、この項目は 【上級編・動詞007】 で触れています。

今回はこの復習と合わせ、以下のポイントを持って帰ってください。


enter を比喩的に「ある状態に入る」の意で用いる場合は enter into を群動詞として使うことができます。

(日本語でも「ストに入る」のように、「〜に入る」が「〜を始める」の意を表すことがありますね。)

enter into a happy marriage
(幸せな結婚生活に入る)


enter into the writing of [何々]
(何々の執筆に入る)


enter into discussion with [誰々]
(誰々との議論に入る)


よって、別の見方をすれば

「物理的な空間に入る」意味で enter into という群動詞を用いている(b)は誤文である

と言うこともできます。

あと、(c)と(d)に関してですが、

come は中にいる人から見た言い方で、相手も一緒に外にいる場合は go を使います。

この息子さんのお父さんは書斎の中にいるのでしょう。

come を使って問題なさそうです。

また「どこどこ」を表す前置詞ですが、これは

come in [どこどこ]

でも

come into [どこどこ]

でもどちらでも構いません。

この辺りの事情に興味のある方は(追記)をご覧いただければと思います。


(追記)

今からおよそ15世紀ほど前の古英語(Old English)はまだドイツ語の一方言でしたから、現代ドイツ語のように名詞に格変化がありました。

そして

何かが「どこどこの中ある」のようにある物の位置を表すには

in+名詞の与格

という形で、また

誰かが「どこどこの中行く」のように移動の方向を表すには

in+名詞の対格

という形で表して区別をしていました。

ところが、その後時代が下り、格の消失によって(つまり与格も対格も見かけ上区別がつかなくなり)

前者の場合に in を、後者の場合に into を用いるのがふつう

になったのですが、アメリカ英語や連語を中心に into の代わりに in を用いることがあるのです。

(小西友七『英語の前置詞』(大修館書店、1976年、p.361))

なお、現代ドイツ語では15世紀ほど経った今でも名詞の格変化が残っていますから、

「私は図書館仕事をしています」と位置情報を述べる場合は

Ich arbeite in der Bibliothek.



in+3格(与格)

で表し、

「私は今から図書館行く」と移動の方向を述べる場合は

Ich gehe jetzt in die Bibliothek.



in+4格(対格)

で表しています。


posted by 石崎 陽一 at 19:30 | Comment(0) | 英文法・語法1日1題【上級編】 | 更新情報をチェックする
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