2010年11月05日

多義語の理解を深める(その1)


この頃は「朝3時起き」ではなく「朝3時にはまだ起きている」石崎です(>_<)


授業をすると元気になるのですが、昼食を少し食べ過ぎると猛烈な睡魔が襲ってくるため、コンディショニングに気を使う毎日です。


いろいろ立て込んでますが、あれこれ楽しみながらきりもりしています。「怒らない、妬まない、愚痴らない」を反芻しながら。


今日はことばのイメージを探るのにお世話になっている辞典類を紹介したいと思います。


dbfile005.JPG


接続詞のasは「比例」「様態」「時」「原因・理由」など多岐にわたる意味がギュッと詰まった多義語ですが、こうした複数の意味と意味とを、どんな関係の糸が貫いているのでしょうか?


この多義語に関して、例えば『図解英語基本語義辞典』(桐原書店、1989年、42ページ)は


as.jpg


という図解とともに


《主》としての様態がもとになって《従》としての様態がこれに続いて生ずるとき、この関係を連結するはたらきをする


として、次の(1)〜(4)の用例を示しています。(以下、それぞれの項目につけたコメントは現筆者のものです。)


(1) As time went on, he began to get frightened.
   (時間がたつにつれて彼はこわくなってきた。)

「比例」の用例です。《主=時の流れ、従=こわくなる》ということですが、同時進行のニュアンスが次の用例(2)につながります。


(2) He whistled as he walked.
   (彼は口笛を吹きながら歩いた。)

「時」の用例です。《主=歩く、従=口笛を吹く》ということですが、whenに比べて同時性が強調されます。


(3) As he was inexperienced, he was not equal to the task.
   (彼は経験不足だったので、その仕事は無理だった。)

「原因・理由」の用例です。《主=経験不足、従=無理》ということですが、「経験不足」が「任務の力量不足」に直結するニュアンスです。


(4) Do as you like.
   (好きなようになさい。)

「様態」の用例です。《主=好み、従=する》ということですが、好みをそのまま実行に移すニュアンスです。


DSCN0421.JPG


このように、(1)〜(4)の用例にはすべて

《主》=《従》、もしくは《主》⇒《従》

という関係が通底していますが、この理解は

(5) Has everyone eaten as much as they want?
   (みなさん好きなだけ召し上がりましたか。)

(6) He is as good an educator as he is a strong judoka.
   (彼は強い柔道家であると同時に、りっぱな教育者でもある。)

などの用例理解にも役立つことでしょう。


このasに限らず、私たち日本人にとってあらゆる英単語は多義語なわけですが、

語の中核的なイメージをきちんとつかんでいれば、その語の持つ複数の意味をより簡単に覚えることができます。


以下の辞典類は、語の中核的なイメージをとらえる際に私の愛用するレファレンス類です。


『図解英語基本語義辞典』(桐原書店、1989年)
『英語語義イメージ辞典』(大修館書店、2002年)

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『イメージ活用英和辞典』(小学館、2008年)
『英語語義語源辞典』(三省堂、2004年)

PB054093.JPG


『英語多義ネットワーク辞典』(小学館、2007年)

PB064096.JPG


(追記1)

(5)と(6)の英文は『アンカーコズミカ英和辞典』(学習研究社、2008年、106ページ)から採りました。


(追記2)

代々木ゼミナールの吉ゆうそう氏が都立K高校に勤めていた頃、

「先生、asってaの複数形だよな」

という質問があったと書かれていますが(『英語超独学法』(南雲堂、1996年、38ページ))、

私も島嶼勤務の時代に同じ質問を受け、生徒の頭の柔軟さに感銘を受けた記憶があります。


posted by 石崎 陽一 at 21:59 | Comment(0) | 愛用のレファレンス類 | 更新情報をチェックする
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