2010年10月18日

大きな使命と課題


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先週の土曜日、恩師の傘寿(さんじゅ)、80歳のお祝いが紀尾井町でありました。


今年は出向くことができませんでしたが、その日、私にはこれからにつながる収穫がありました。


全力を尽くすことで得られた大きな収穫です。


今度、ご自宅までお祝いと高校の現場で初志を全うしているご報告とをしに行って参ります。


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渡部昇一先生の「英文法概論」を初めて受講した日のことは今でもよく覚えています。


教卓につかれると、細江逸記博士の『英文法汎論』が世界一の文法書であることを力説され、授業が始まりました。


学生が一人ずつ前に出て説明を読み、例文を訳すという作業が続きます。


私は先生の文法的に正確ながら直訳調ではない訳し方を学んだり、

時おりなされる文法的説明の補足や英語英文学に関する研究の余滴をお聞きしたりして、

内面から湧き上がってくる知的幸福感を押さえることができませんでした。


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中でも叙想法(仮定法に対する細江博士の名称)の単元のご説明は忘れもしません。


先生は細江文法で叙実法(Fact Mood)と叙想法(Thought Mood)の違いを読まれた後、


語源的にはmoodもmodeも同じだから、これはFact ModeとThought Modeと言ってもよい。

つまり、英語では動詞や助動詞の形を変えると、頭が「事実を述べるモード」から「想像を語るモード」に切り替わるのです。



という趣旨のコメントをされたのです。


そしてこれは英語に限らずドイツ語を初めとするヨーロッパ系の言語に共通してあてはまる考え方なのですね。


文字通り目から鱗が落ちた瞬間でした。


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現任校に赴任してからは仮定法について先生の受け売りをしていますが、かつての私とまったく同様の感想をもつ生徒が毎年必ず出てきます。


多少なりとも渡部先生と同じ教育効果を上げられていることを嬉しく思います。


渡部先生がご著書や授業や個人的交わりを通して教えてくださった英文法の本質と効用を、私なりの方法で語り継いでいくことが私の使命の1つだと考えています。


そして、自分なりのどっしりと安定したスタイルを築いていくことが、今の私の大きな課題です。


posted by 石崎 陽一 at 22:55 | Comment(2) | 思い出話 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
きょうのエントリーも非常にためになる,深いエントリーでした。有り難うございました。なるほど、事実モードから,想像モードか・・・。うちの中学生,3学期から高校英文法に入りますので、この説明使わせていただきます。多分、中学生の方が,こういう感覚的理解を欲しているのだと僕は現場で臭います。論理的にゴチャゴチャ言われるより、渡部先生の説明をポンとするほうがわかりやすいかもです。慧眼だな、と思いました。有り難うございました。また色々とお話聴かせてくださいね。

田中 十督拝
Posted by 田中十督 at 2010年10月18日 23:09
田中十督さま

お返事が遅れ失礼しました。

力をこめて書いた記事に反応をいただくと、
本当に嬉しいです(^-^)

仮定法についての「中学英語とのモード切替」という教え方、共感いただき光栄です。

こちらこそ今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by 石崎 陽一 at 2010年11月13日 20:22
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