2010年08月11日

語源を用いた語彙学習について


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高2のある日、語彙増強の必要を痛感した私は単語集を購入しました。『ターゲット1900』(旺文社、1984年)です。



まず意味を瞬時に言える単語を全てマーカーペンで潰し、知らないものだけを覚えていく。

傍らには『語源中心英単語辞典』(南雲堂、1984年)をおき、覚えたい単語一つ一つについて調べては単語集のページの余白に語源情報を書き込む。

そう方針をきめ、それから毎日、とにかく覚えても忘れても、色のついていない単語に目を通しこうした作業を施すことにしました。

最後まで目を通し終わると最初に戻り、色のついていない単語を拾って覚えていきました。

こうした学習を通じ、

語源を用いた語彙学習は、意味をもった塊を記憶の鍵にして覚えるのですから覚えやすく忘れにくい。

そのような実感をもちました。


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(変身中…)


古くは森鴎外も『ヰタ・セクスアリス』で医学用語を覚える際の語源の効用を説いています。

『ヰタ・セクスアリス』は6歳のときの思い出から始まり、青年期までの自伝体小説です。

そのなかに次のような箇所があります。
人が術語が覚えにくくて困るというと、僕は可笑しくてたまらない。何故語源を調べずに、器械的に覚えようとするのだと云いたくなる。(新潮文庫、1949年、51ページ)

語源を勉強する楽しみにはたしかに「語彙を増やす楽しみ」があると思います。


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この仕事についてからは折にふれて教え子たちに語源を使って単語を覚える方法を紹介してきました。

写真の『語源で覚える英単語飛躍増殖辞典』(創拓社出版、1993年)や『あの手この手のボキャブラリー増強法』(研究社、2002年)などを参考図書として薦めています。

先日はその『語源で覚える英単語飛躍増殖辞典』を生徒に示したあと、ひとりでパラパラめくっていて

quarter
quartet(te)
square

が同源であることに、いまさらながら気がついた次第です。

「4」または「1/4」の意味が通底しています。

また、ante-という接頭辞はantecedent「前例、先例、先行詞」などに見られるように「〜の前の、〜の前に」の意味がありますが、

antenna

も同源なのですね。たしかに触角は昆虫などの頭の先(前部)にあります。

いつになっても小発見は尽きません。

語源を用いた語彙学習には「語彙を増やす楽しみ」のほかに

「知る楽しみ」
「発見する楽しみ」

こういった楽しみがあると思います。


posted by 石崎 陽一 at 02:30 | Comment(0) | 最近読んだ本からの気づき | 更新情報をチェックする
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